旧岩船氏庭園(北海道函館市)
北海道にも美しいコケ庭がある。
旧岩船氏庭園(香雪園)は北海道唯一の名勝庭園。一面にコツボゴケに被われたコケ庭であり、まるで京都の庭園にいるかのような気分になる。
コツボゴケのほか、自然侵入した北方系のコケも観察でき、生物学的にも興味深い。
河原田家庭園(秋田県仙北市)
秋田の観光名所の1つ、角館にある庭園。
庭園を被うのは主にトサカホウオウゴケやアカイチイゴケ。
この庭園は京都の庭師によって作られたが、その際、コケは京都からもってきたという言い伝えがあるそうだ。
詳細は著書「苔三昧」にて。
新波神社(秋田県秋田市)
杉の大木がうっそうと茂る神社。
境内にはエダツヤゴケやフロウソウ、トヤマシノブゴケ、ハイゴケなどが広がり、神聖な雰囲気が漂う。
注目すべきは、まるで草のように旺盛に生えるフロウソウだ。
フロウソウ(不老草)・・・その名のとおり、一見すると草のようだが、れっきとしたコケである。まるで小さな椰子の木のような形をしている。
コケというと、どうしても緑色の小さな塊をイメージしてしまうが、実はコケの形は多様で、フロウソウのように草のような形をしたものから、麦粒のような形をしたもの、うちわのような形をしたものなど、バラエティに富んでいる。
この多様性にはもちろん意味がある。
コケの形はその生育環境と密接な関係があり、生育場所の「光と水」を効率よく利用できる形になっているのだ。
円通院(宮城県松島町)
円通院では松島の自然をミニチュアで模した(縮景)枯山水庭園がある。
枯山水付近では、ハイゴケやエダツヤゴケ、エゾスナゴケなどが多いが、木々が生い茂る境内奥では、フロウソウやオオサナダゴケモドキなど、やや山地に生えるコケが楽しめる。
詳細は著書「苔三昧」にて。
法泉寺(山形県米沢市)
米沢三大名園のひとつ。
庭園は京都の天龍寺の模したと伝えられている。
各地にある「京都の庭を模した庭園」をみる度に、当時の人々が都の文化に抱いていた憧れを想う。
詳細は著書「苔三昧」にて。
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