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箱根美術館(神奈川県箱根市)
箱根美術館には美術館に付随して美しいコケ庭(神仙郷)がある。
庭園を一歩入ると、そこは一面コケに被われた別世界。庭石にはハイゴケが厚くむし、小川沿いにはヒノキゴケが多くみられる。
園路を進むと、エダツヤゴケを主として、ウマスギゴケやヒノキゴケ、トヤマシノブゴケなどが所々を被う苔地が広がっている。
園内全域からは130種類以上ものコケの生育が確認されている。
なお、ここでは他のコケ庭ではあまり見かけない「ホンシノブゴケ」や「ホソバミズゴケ」「エビゴケ」なども生えている。
中でも、お茶室の前のホソバミズゴケは大きな丸い群落をつくっており、遠くからでも見つけやすい。ミズゴケ類は一般的には水が豊富なところに生えるが、ホソバミズゴケは特殊で、林床に生える。
エビゴケはその名の通り「エビ」のような形をしていて、愛嬌がある。ネーミングセンスが光るコケの一つだ。
また、美術館内では「箱根美術館のコケ庭がいかにしてつくられたか」その歴史を垣間見ることもできる。
詳細は著書「苔三昧」にて。
庭園:全域から130種以上ものコケが確認されている
園内の散策路:ウマスギゴケやエダツヤゴケが多い。
お茶室前:くホソバミズゴケがみられる
妙法寺(神奈川県鎌倉市)
「鎌倉の苔寺」と呼ばれる。
この由縁は、コケに一面が覆われた「苔階段」にある。
境内の階段は、一面がコケ(コツボゴケなど)に覆われた、雨上がりは特に美しい。
詳細は著書「苔三昧」にて。
苔階段:コツボゴケなどが多い
長寿寺(神奈川県鎌倉市)
足利家にゆかりのある寺院。
境内にはウマスギゴケやナミガタタチゴケが多く、苔の緑と白砂のコントラストが美しい。
コケの緑には真っ白な「白砂」、紅葉のもえるような「赤」、重厚な建築が生み出す「深い陰影」がよく似合う。
詳細は著書「苔三昧」にて。
ウマスギゴケと白砂。
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コケの生態学(福井県立大学 コケ研究室:大石善隆)